生成AIと秘書:日程調整、実際にどこまでできる?カスタムGPTでやってみた。
まだまだ黎明期の秘書AI
多くの経営者との会話の中で、日程調整に関する話題が頻繁に取り上げられることがあります。いわく、日程調整に時間がかかることで商談が流れ、プロジェクトが滞り、機会損失につながっていると。
しかし驚くことに、実際に気軽に利用できる効果的な日程調整サービスはまだ多くはありません。CalendlyやSpirなど便利なツールは増えていますが、いまだに誰か(多くの場合自分か秘書の方)が調整のやりとりをする必要があります。
そこに生成AIの影響がじわりじわりと広がっています。このスケジュールの調整で最も難しいのは「この日程はどうですか?」と聞いた後に返信が来るまではその予定をリリースできないことです。それゆえ調整が滞ると「確認中」の予定がびっしり詰まり、肝心の当日は意外と暇、ということもよくあります。
ビジネスリーダーたちは、日程調整の手間を軽減し、時間を有効に活用できるツールを求めていますが、その要求に応えうるサービスの選択肢は限られているのが現状です。このギャップを埋めるために、AIを活用した日程調整ツールが注目されており、その中でも特に「AI秘書さくらさん」や「Clara」は、その効率性と利便性で多くの企業から支持を受けています。しかし、両者とも気軽に試すには少しハードルが高いのも事実。そこでこの記事では両者の機能について解説しつつ、自前で日程調整ボットをつくってみたいと思います。
日本語・法人向けのAIさくらさん
AI秘書「さくらさん」は、スケジュール調整を自動化するAIツールで、特にビジネスの日程調整をサポートする機能に特化しています。このツールは、ChatGPTを搭載しており、参加者のカレンダーを確認し、空いている日程から候補日を自動で抽出することができます。また、参加者への連絡文章の作成も行うため、日程調整だけでなく、やり取りの手間も省けます。さらに、会議のアジェンダや議事録の作成もサポートし、効率的な会議運営を可能にします。さくらさんは、予約管理にかかる時間を75%カットするなど、時間削減と業務効率化に大きく貢献していることが報告されています。
英語・オールラウンドプレイヤーClara
一方、Claraはメールを介して会議やアポイントメントのスケジューリングを自動化するAIサービスです。自然言語処理技術を使用してメール内の文脈を理解し、適切な反応を行うことができます。Claraはユーザーのカレンダーに統合され、利用可能な時間帯を把握し、それに基づいてスケジュールの提案を行います。ユーザーはClaraの設定をカスタマイズでき、特定の会議タイプや好みの会議時間帯、場所などを設定することができます。
機能と価格を比較
機能 / サービス | AI秘書「さくらさん」 | Clara |
---|---|---|
日程調整の自動化 | ○ | ○ |
自然言語処理 | ○ (ChatGPT搭載) | ○ |
メールベースのコミュニケーション | ○ | ○ |
カレンダー統合 | ○ | ○ |
会議のアジェンダ作成 | ○ | ✕ |
議事録作成 | ○ | ✕ |
カスタマイズ可能性 | ○ | ○ |
ユーザーの設定に基づく学習 | 不明 | ○ |
マルチプラットフォーム対応 | 不明 | ○ |
グローバル対応 | 不明 | ○ |
AI秘書「さくらさん」の料金構成については、初期費用と月額費用があります。初期費用はプランによって異なり、例えば10万円から90万円までの範囲があります。月額料金もプランによって異なり、3万円から38万円までの範囲です。サービス内容にはシステム利用料、無制限のサポート利用料、バージョンアップ費用、データバックアップなどが含まれています。
一方、Claraの料金構成については、まだベータ版であることもあり直接的な情報が見つかりませんでした。Claraのウェブサイトや関連記事で詳細な料金情報を確認することをお勧めします。通常、この種のサービスでは、使用する機能の範囲やユーザー数に応じて料金が変動することが一般的です。
カスタムGPTで日程調整を行ってみた
こういったAI秘書機能を自前で実装することも可能です。LINEやGmailなどに常駐させ、特定のトリガーでスケジュール調整をさせるボットは比較的ハードル低くつくることができます。ここではChatGPT PlusやTeamプランの方であれば気軽に試せるプロトタイピングとして、カスタムGPTを使ったAI秘書を使ってみました。
Calendar GPTにアクセス
まずはGoogle CalendarにアクセスするためにCalendar GPTというカスタムGPTを使ってみましょう。これを使うと自分のGoogleカレンダーの情報を読み込むことができます。やっていることはZapier経由でカレンダーにアクセスしているだけなので、Zapierとの連携を自前でできる方はゼロから作ってみても良いでしょう。
まずは今日の予定を聞いてみました。使い始めると、最初にこのような英語の返答があります。これはZapier側でGoogle Calendarのデータを取得するための設定をしてくださいね、と言う内容なので、リンク先に行き(Zapierのアカウントがない場合はアカウントも取得し)設定を完了させます。
試しに今日の予定を聞いてみました。
これはカレンダーの通りでした。では来週の予定も確認してみましょう。今回は仮に終日の予定として「名古屋」にいる日をいれました。これを確認してもらいます。
回答結果がこちらです。
では、実際に日程調整としてスケジュール確認をしてみます。まずは、すでに予定があるところにあえてアポがとれるか確認します。
ここで実際に「スケジュールしました」と言われますが、それは嘘です(笑)。なぜならこのカスタムGPTはカレンダーの内容を見ることはできますが、書き込むことはできないからです。これはZapier AI Actionsとの連携で「イベントの追加」などのアクションを繋げれば可能ですが、既存のカスタムGPTを改造はできないので、ここからは自前でやる必要があるでしょう。(もしかしたらそれを行うカスタムGPTはすでに存在するかもしれません)
上記の注意点として、他のスケジュールの内容を喋ってしまっていますね。こういう内容は隠した状態で調整をしてほしいものです。こういった微調整が実装時には必要になってくると思われます。
日程調整ボットを実装する
さて、会話のイメージはしていただけたのではないでしょうか。チャットで即答しながら日程調整できれば、「確認中」などの予定は減ります。調整時間も短縮され、より効率的に時間を使うことができます。
実際に使う場合はLINEやメール、社内であればSlackなどに実装できるボットとして構築する必要があります。ここについてはこの記事では深掘りしませんが、下記の記事を参照していただければと思います。
生成AI秘書の今後
もしGoogleのBardがカレンダー機能に連携できるようになった場合、個人や企業は自分たちのスケジュール管理をより簡単に行えるようになるでしょう。Bardがメールエージェントとして機能する場合、日程調整に関するメールのやりとりを自動化し、効率的に対応することが可能になります。このようなシステムは、ユーザーのカレンダーと同期し、利用可能な時間帯を把握して最適なスケジュール提案を行うことが期待されます。これにより、時間の節約とスケジュール管理の効率化が実現される可能性があります。
*この記事は生成AIによって半自動的に生成しています。
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