生成AI、数回使っただけで眠っていませんか?今日から使いたくなる実例が満載の電子書籍(全七万字)を限定で無料公開しています。
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現場で必要なのはプロンプト集でも技術書でもありません。
この書籍はマーケティングの現場で生成AIを使いたい人に向けたものです。ただしプロンプト集でもなければ、新しいツールや技術の使い方をレクチャーするものではありません。
マーケティングの業務プロセスを分解し、使い所が(少なくとも現状)どこで、たとえばどんなことができるのかを整理したものです。
こちらの書籍を執筆した経緯は、生成AIがこれだけ「職を奪う」と言いながらも、それを使って圧倒的なパフォーマンスを発揮している事例をあまり聞かないからです。ほとんどの人は数回使って放置してしまいます。
生成AIでできることは多いですが、実務となるとその限界も見えてきます(これはすぐに乗り越えられる可能性が高いですが)。
生成AIのある界隈の人は、プロンプトエンジニアリングでシンプルなことをやたら難しそうにしてあたかも「やはりプロに頼まないといけない」と思わせたり、GPTsにしてもほとんどのものが普通のGPT4でもできることを有難そうに見せ掛けていることがほとんどです。この界隈では煽るだけ煽ってなんだか便利そうという雰囲気だけをつくっている気がします。
私はどちらかというと技術界隈の人間ですが、技術の現場ではまた違う方向に盛り上がっています。オープンソースの生成AIが出たのでローカルのPCで使ってみた、ファインチューニングしてみた、少ないトークンで同じパフォーマンスを出してみた、自律的なエージェントを制御するプロトコルを考えてみた、など。技術者としては非常に楽しい話題です。しかしビジネスの現場では縁の遠い話でもあり、それよりも今ある仕事が半分、もしくは4分の1になるようなことが知りたいわけです。
生成AIは魔法だと思っているけど、上辺だけでニュース性のある目立つことを追いかけている人たちと、この生成AIそのものの面白さにどんどんのめり込んでしまってGPT4で解決できることを他の方法でやることにロマンを感じている人たちという両極端な人がいる真ん中に、多くのユーザーはぽつんと取り残されているような印象を受けます。
この書籍はそんな中の、特に中小企業の経営者にこそ見てほしいと思っています。なぜ中小企業なのかは理由があります。
ミニマルな大企業が活躍する時代
いまの生成AIの発展のスピードを見ると、少なくとも規模的な問題で諦めていたことはネックでなくなる、と思っています。人も時間もないからできないことを解消するのが生成AIだからです。かつてオフショア開発が中小企業にも普及し、国内には十人程度しかいないがベトナムには三百人の開発人員がいる、という会社も少なくなくなりました。
生成AIはさらにその極端なバージョンの変化を起こすと考えられます。つまり、人間は十人程度しかいないが、千人程度の大企業と同じだけの売上をあげているという会社、規模としてはミニマルだけれども大企業な会社が出てくるということです。
これは中小企業にこそチャンスなのは、もっと構造的な理由があります。極端な話、大企業は社員の生産性があがったとしても、市場の限界を超えて売上を伸ばすことはできません。生産性があがったとしても社員を減らすことはできないので固定費は変わりません。故に生成AIの恩恵には限界があるのです。
しかし中小企業は市場において現状ニッチを掴んでいることが多いので、生産性が上がればターゲットの市場を広げることで売上も伸びる可能性があります。
その時に必要なのは想像力です。人材のネックも技術のネックも全てなくなったとしたら、自分の会社はどうありたいのか?規模は大きくしたくないのだとしたら、どうありたいのか?顧客満足度を圧倒的に高めるのか?どういう形で?どんな市場に手を伸ばしたいのか?ということを今のうちに考えておくことが大切です。
もしかしたら、その答えを出さなければならないのはそう遠い日ではないのかもしれません。
*編集裏話:この書籍における生成AIの活用割合
この書籍は最初から最後までかなり生成AIの恩恵を受けています。とはいえ、最終的には4割程度に留まっています。よく生成AIで本を一冊書きました!という話がありますが、あれは本当に内容がなんでも良ければいける、というものだと思います。将来的にはかなり改善されると思いますが、現状として生成AIとの執筆にあたり学んだこともせっかくなので共有します。
優秀な部分
- 編集として企画・アウトラインの部分はかなり助けてもらいました。
- ワークフローやフレームワークを作って埋める作業は得意です。また、表のフォーマットをマークダウン上で変える際も便利です。普通であれば手作業で太字にしたりしないといけないものでも、「生成AIと書いてある行は太字にしてマークダウンで出力して」と言えば済みます。
- ダミーのデータをつくるのも得意です。たとえば例としてクレームのメールの文章をつくらないといけない部分があったのですが、そういうところに活用しました。ダミーのレビューをつくるのも得意です。もちろんこれを投稿しよう、というわけではなく、あくまで説明用に個人情報を伏せた存在しない事例をつくりたい、という時に非常に便利です。
- この書籍の中でも書いていますが、校閲も得意。レビュワーとしてEEATにどこまで則っているか、わかりづらい表現はないか、誤字脱字はないかなどと詳しく、しかも一瞬で見てくれます。これもそれように作ったGPTでお願いしました。こういった部分はプログラミングのデバッグの作業に似ていると感じます。
- 私はVS Codeを使って執筆したのですが、Github Copilotの予測が執筆にも非常に優秀でした。コーディングにしか使い道はないと思っていたのですが、意外とそこから書き続けようとしていることをパッと推測して提示してくれます。変にチャットを使うよりもかなり効率は良かったと感じました。
苦手な部分
- 事例などは苦手です。これは一つ一つ事例調査用につくったGPTで検索させながら「もっとこういうの探して」と指示しながらやりました(これについては書籍内で触れています)。放っておくとよく知らない海外の事例ばかり集めてくるので、ある程度指示が必要です。
- 同じくグラフやチャートなどのデータを見つけてくるのも大変です。データさえあれば、描画はできます。業界ごとの統計や何かの推移をうまく持ってきてほしい、という場面はよくありますが、こういう時に使えるものを作れたらと思いますが、現状はうまくいっていません。
- 基本的な文体が、非常に「生成AI風味」を感じさせる部分はあります。何かと「魔法のよう」とか「革新的な」とか大袈裟な言葉を使いたがります。こういうのはプロンプトで制御できると思うので、どこでも使えるプロンプトが手元にあると良いですね。今回はなかったので、こういう仰々しい言い回しを変えるのに苦労しました。
- そもそも長文の出力はできません。20万トークンを扱えるClaude2でも、あくまでそれは入力の話なので、出力できる文章は限られてきます。故に、文章をつなぎ合わせる、という作業はどうしても人間がやることになります。この辺りはモデル自体が改善されるのを待つか、うまく統合する方法を模索したいところです。
- 何か画面を見せながらレクチャーするのは当然苦手です。何かツールを使っているところを見せようと思うとスクリーンショットを撮って説明したいのですが、これは現状生成AIにはできないことです。
以上、赤裸々に感じたことを書いてみました。あくまでも現時点での生成AIを使って、ということなのでこれから改善される箇所は多々あると思います。ぜひ、「ああ、この部分は生成AIだな」「ここは人間っぽいな」と見極めながら読んでいただければ、また違う楽しみ方ができると思います
目次
- 生成AIというトレンド
- 便利そうだけど、使い所が分からない生成AI
- 既にプログラマーは生成AIに適応している。一方でマーケターは…?
- プロンプト集を読んでも、生成AIが定着しない理由
- 既存の業務の流れの中に、生成AIの出番を探そう!
- 本書で学べること
- 本書の読み方
- 生成AIとのコラボレーションをはじめよう
- 1−1 生成AIの仕組みとは
- 1−2 生成AIのカスタマイズ方法
- 1. ChatGPT等でプロンプトで質問・指示する
- 2. RAG(Retrieval Augmented Generation)を使って情報を抽出して回答させる
- 3. モデルをファインチューニングする
- 4. 他のシステムと統合する
- 5. エージェント化する
- 6. 独自アプリを作成する
- RAGの選択肢
- 1−3 マーケティングにおける生成AIの役割
- 2−1 市場調査の重要性
- 2−2 生成AIによる市場分析
- 2−3 市場調査のワークフローと生成AIの役割
- 2−4 データ収集・加工
- 一般的なデータの入手経路
- ソーシャルメディアテキストマイニング:
- ウェブスクレイピング:
- オンラインサーベイとフィードバックツールの活用:
- ChatGPTを使ったスクレイピング
- Apifyを使ったデータ収集
- 2−5 オンラインサーベイの作成
- BlockSurvey:
- SurveyMonkey:
- SurveySparrow:
- 2−6 SWOT分析
- 名古屋市内の各ホテルのSWOT分析の結果
- マリオットアソシアホテルの戦略マトリックスへ
- 3−1 中小企業にとってオンライン上の評判は生命線
- 3−2 生成AIでカスタマーの声を分析しよう!
- 3−3 オンライン上の評判管理のワークフローと生成AIの役割
- 3−4 データ収集
- 非構造データである文学作品を構造化してみる
- プロンプト
- 出力
- 3−5 データ前処理
- Brandwatch:
- Hootsuite Insights:
- Sprout Social:
- BuzzSumo:
- 3−6 生成AIを使ったデータクレンジング
- プロンプト
- 出力
- 3−7 感情分析
- ポジティブなレビューの活用
- ネガティブなフィードバックへの対応
- ダミーのレビュー分析
- 3−8 洞察の生成
- 4−1 SEOの基本概念
- 4−2 SEOのワークフローと生成AIの役割
- 4−3 検索上位のコンテンツ分析・検索意図の解析
- 実際の検索意図の逆算
- 4−4 事例調査
- 事例調査GPTのデモ
- 4−5 EEAT基準に基づく校閲
- 4−6 各ページにおけるSEO作業
- タイトル・メタディスクリプションの生成
- タグの作成
- 製品説明文の生成
- サムネイル・表紙の作成
- CanvaのAIでチャットしながら画像を加工する
- 4−7 記事コンテンツ生成における現在地
- 5−1 ソーシャルメディアの重要性
- ソーシャルメディアマーケティングのワークフローと生成AIの活用
- 5−2 ターゲットオーディエンス・ペルソナの作成
- 5−3 DXに悩む中小企業の経営者・田中さんというペルソナ
- ペルソナ概要
- 背景と特性
- DXに関する課題と期待
- DXに期待する効果
- 情報源
- 身体的特徴
- 服装的特徴
- 話し方
- 性格
- 5−4 田中社長(ペルソナ)にDXに関するインタビューを行う
- 5−4 ソーシャルメディアデータマイニングとエンゲージメントの促進
- 5−5 コンテンツの作成
- 6−1 Eメールマーケティングの重要性
- 6−2 Eメールマーケティングのワークフローと生成AIの活用
- 6−3 メールコンテンツの作成
- 自動化とパーソナライゼーション
- 個別のケーススタディ:
- 6−4 キャンペーンのABテスト
- テスト要素の決定
- プロンプト
- 出力
- テンプレートの作成
- 変数の設定と生成
- 7−1 動画マーケティングの効果
- 7−2 動画マーケティングのワークフローと生成AIの活用
- 7−3 ターゲットオーディエンスの特定
- 7−4 動画の企画とスクリプト作成
- 台本づくり
- 7−5 編集とポストプロダクション
- 動画そのものの生成
- Runway Gen2
- ByteDanceのMagicAnimate
- その他の動画生成ツール
- 映画製作の事例
- 動画の解析
- 8−1 カスタマーサポートの役割
- 8−2 カスタマーサポートのワークフローと生成AIの活用
- 8−3 問い合わせ受付
- カスタマーサポートで生成AIを活用するメリット
- 8−4 問題の識別と分類
- メール1
- メール2
- メール3
- 8−5 問題解決のための対応
- プロンプト
- 出力
- 追加プロンプト
- 追加出力
- 8−6 ナレッジベースの更新
- 8−7 カスタマーサポートに生成AIを導入している事例
- 8−8 (番外編)販売員ボット
- まとめ
- 中小企業からミニマルな大企業へ
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