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AIとのキョウソウ: 組織を変えるChatGPTの始め方

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ChatGPTがビジネスを変える、というけれど・・・

近年、ChatGPTを含む大規模言語モデル(LLM=Large Language Model)と呼ばれるAIが様々な分野で注目されています。音楽や絵画の芸術、ゲームの制作、ブログ記事の投稿など、多岐にわたる応用が見られます。しかし、ビジネスに活用する際には、具体的な手段が分かりづらいと感じる方もいるでしょう。検索の代わりに使おうとしても嘘をつくこともありますし、プログラミングをしない方にはコードを生成してもらっても使い道に困りますよね。たとえ画像生成や要約に使ってみたとしても、それ以上の活用方法を見出せないかもしれません。

しかし、一方で多くの人がChatGPTなどのLLMがビジネスや組織に大きな変革をもたらす可能性を感じています。この記事では、具体的に一般的なビジネスの業務をどのように変えていくのか、また既に変化を起こしている事例を紹介し、自社での活用を想像するきっかけを提供します。LLMの進化によって、ビジネスのあり方が大きく変わる可能性を理解し、新たな展望を広げることを目指しています。

LLMとは?

ChatGPTに話を限定せずに話すために、ここではLLMという言葉で説明していきます。LLMは大量の文章の穴埋め問題を解いたりしながら学習しています。そうやって培った能力の一つが次にくる言葉の予測を繰り返す、ということです。LLMは前の言葉や文脈を見ながら、次にくる可能性の高い単語を予測し続けることができます。

例えば、文章の途中で「大きな青い…」という文があった場合、LLMは「空」や「海」などの単語を予測するかもしれません。これは、LLMが学習した大量の文章の中で、「青い」によく続く単語が「空」や「海」であったことを把握しているからです。

この予測機能は文章生成や対話において重要な役割を果たします。LLMは入力された文章や質問を理解し、その文脈に応じた適切な応答を生成するために、次にくる言葉の予測を繰り返しています。

このような予測機能により、LLMは自然な会話をすることができます。例えば、ユーザーが「明日の天気は?」と質問すると、LLMは前後の文脈から「晴れる」という予測を立て、それに基づいて適切な応答を返すことができるのです。

次にくる言葉の予測を繰り返すことで、LLMはより洗練された応答を生成し、人間のような自然な対話を実現します。これにより、私たちがコンピューターとコミュニケーションを取る際に、より滑らかで快適な体験が可能となるのです。

LLMの役割を4象限で理解する

こういった仕組みについての話は色々なところで説明されますが、実際にビジネスにどう使ったらいいのだろう、という方も多いと思います。仕事を奪われるのではないか、と不安になる方もいらっしゃると思いますし、他の企業に先を越される前に適応しなくては、と焦る方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この分野はまだ黎明期なので具体的な事例は今後沢山出てくると思いますが、こんなフレームワークを持っておくと理解がしやすいと思います。

生産性と創造性・・・より速く、より多くのものを行うのかーより良いもの、より革新的なものを生み出すのか

対話型と実行型・・・対話の結果自分がタスクを実行するのかーLLM自身がタスクを実行するのか

これを軸に弊社で実際に行ってきた様々な事例をマッピングしました。

生産的・対話型

自分でも時間をかければできることをより速く行うためにLLMに質問する、というのが主な使い方です。よくある事例はプログラムのエラーについてStack Overflow(プログラマーの質問サイト)を何個も見て回って答えを得る代わりにChatGPTはGithubのCopilotで聞くことでスピードアップするというものです。得られるものはそこまで変わりませんが、圧倒的に早くなります。

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また、社内の情報、顧客の情報について調べている時間も馬鹿になりません。社内用WIKIサイトを用意していたとしても必要な情報にたどり着くのは時間がかかるかもしれません。また公的な書類、契約書などの意味を理解する、ある内容がどこに書いてあるのかを見つける。専門的な内容(論文や研究の成果、専門外の書籍など)をかみ砕いて理解する、というのも時間がかかります。

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これをLLMに質問して要点のみを詳しく、繰り返し自分がわかる言葉で伝えてもらうということができます。ちなみに社内データや顧客データなどは当然ですがChatGPTは知りません。こういった内容を学習した自社専用のLLMを準備する、ということが必要になります。

生産的・実行型

これは上記に加えて実際のタスクまで自律的に行ってもらうことを指します。社内データの質問の延長で考えると、顧客からの質問とその答えを学習したLLMを準備すればカスタマーサービスをボットで構築できます。

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たとえば販売員のボットを作成し自社のECサイトに設置すれば顧客も気軽に質問して求める商品を提案してもらったりできます。もちろん多言語での対応もより容易になります。この場合、自社の販売員のトークのフローなどを学習させるのが良いでしょう。

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創造的・対話型

より速く、より多く単純なルーティンをLLMに受け持ってもらうことで人間がすべきことはやはり創造的な仕事です。ここにもLLMが役に立ちます。たとえば効果的なマーケティングを行おうと思うとデータ分析は必須ですが、データ分析専門のチームを用意できる中小企業は多くありません。しかし、経営者がそのデータ分析チームに分析を依頼するようにLLMに依頼出来たらどうでしょうか?

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こういう場合はどう?といった質問にも瞬時に答えてくれるので、話ながらアイデアが膨らんでいきます。

また、マンガ制作のようなクリエイティブな場にも実際に使われています。アイデア出しやキャラクターづくり、セリフの考案や仮想読者からのフィードバックなどを使ってマンガづくりのPDCAを高速に回すことが出来ます。これはそのまま自社のマーケティングのクリエイティブ分野に応用できるのではないでしょうか。

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創造的・実行型

4象限の中で最も難しく、かつ有望なのはこの分野だと思います。LLMに創造的なタスクを行わせ、このLLMがよりパフォーマンスを発揮できるよう育てていくというものになります。

最もイメージしやすいのはSNSの投稿ですね。指定したハッシュタグやアカウントを巡回させてトレンドを把握させて、自ら投稿する内容を考えさせ、実際に投稿。そのコメント内容などから学習してより効果的な投稿を考える、というPDCAを回すことが可能になります。

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また、PDCAの中で最も重要なのは顧客からのフィードバックです。ABテストも顧客の実際のアクションをベースに案を決めて改善していくというものですが、顧客のアクションを1週間・1か月と待たなければならないのがネックです。

この「顧客との対話」を生成する試みも勢いを増しています。

ブランドと顧客との対話を自動生成「Brand Dialogue AI(ブランド ダイアログ エーアイ)」開発

顧客を生成しながら自己学習し、より効果的なブランドメッセージやUIを本来何か月も掛けて改善しなければたどり着かなかったクオリティに一日でたどりつける日も近いかもしれません。

まずはLLM活用アイデアをChatGPTとブレストしてみましょう。

いかがでしたでしょうか。今後も様々な革新がLLMの周りでは起こっていきますが、その方向性や全体像が少しでも伝われば幸いです。

特に右上の証言、創造的・実行型を見ていただいてわかる通りいくらLLMが創造的にタスクを自律的に実行するとしても、使う側がビジョンや方向を明確に持っていなければいけないということです。優秀な社員がいても優秀な経営者がいなければその才能が生きないように、LLMも放っておいて勝手にお金を産んでくれるということはありません。社員も経営者もAIと競争するのではなく、より上流に立ちガイドする共創者でなければいけません。(ダジャレのようですが、重要なことなので臆面もなく言ってみました)

さて、次の質問はおそらく「で、うちは何をすべきなの?」という点だと思います。是非上記の事例やフレームワークを参考に「●●をしている会社ですが××するアイデアを10個出してください」とChatGPTに聞いてみてください。10個の中には的外れなものもあると思いますが、すこしぴんと引っかかるものもあるかもしれません。そうしたらそれを中心にさらに10個、というように数珠つなぎにアイデアを広げてみてください。

プロンプトエンジニアリングというような難しいことは、特に初期は気にしなくて問題ありません。それよりもLLMを自社で活用できるイメージを膨らませ、まずは何に取り組むのか、何をゴールにするのかを決めましょう。そうすれば必要なプロンプトや学習内容は自然と決まります。

もちろんそれでもゴールが明確にならない場合は是非弊社バレンサーにご相談ください。
AI支援サービスも個別行っておりますのでより具体的な事例を元にご相談に乗ることが可能です。

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