GAS×自動化: ちょっと待って!その自動化本当に生成AIじゃないとだめですか?
たとえばECサイトの運営。大量の商品を並べ、販売し、届け、トラブルがあれば迅速に解決する必要があります。そのために効率性と正確性は必要不可欠。とはいえ多くの日常業務が繰り返し行われる中では、後追いのマニュアル作業に追われてしまいがちですよね。
最近では生成AIが仕事を奪う、というのでどうせならこんな単純作業奪ってくれないかなぁ、と感じる人も多いようです。
しかし、話を聞いてみると実は生成AIを使わなくても簡単に解決できることも多くあります。
この記事では、作業自動化ツールのひとつGoogle Apps Script(GAS)を活用して、商品データの管理、写真の加工、支払い明細の作成、そして異なるシステム間のデータ連携といった重要な業務を自動化する方法に焦点を当てています。
*ツールはGASだけではなく、マクロその他どんなもの使っても良いと思います。どんなことが自動化できそうかのイメージさえ浮かんでいただければ幸いです。
これらの自動化手法により、ECサイトはより迅速かつ効率的に運営され、顧客サービスの向上にも繋がります。
Google Apps Script(GAS)とは?
Google Apps Script(GAS)は、Googleのサービスを拡張して自動化するためのスクリプト言語およびプラットフォームです。Googleのワークスペースを使っている方であれば誰でも利用可能で、実装のハードルも低く、コード経験のない人の入り口として有名です。
その強みはGoogleワークスペースにすでに存在するスプレッドシートやGoogleカレンダーなどとの連携が非常に簡単で、また自動的にスクリプトを実行させることもできます。毎週、毎月発生するタスクなどをスクリプトにすることで、マニュアル作業を減らすことができます。
主な特徴
- JavaScriptベース: Google Apps ScriptはJavaScriptに基づいているため、既にWeb開発の経験があるユーザーにとって親しみやすいです。
- クラウド上で実行: スクリプトはGoogleのサーバー上で実行され、ローカルのコンピュータリソースを消費しません。
- Googleサービスとの統合: Googleドライブ、Gmail、カレンダー、スプレッドシートなど、多くのGoogleサービスと直接連携できます。
- トリガーと自動化: 特定の条件下でスクリプトを自動実行するトリガーを設定できます。例えば、スプレッドシートにデータが追加されたときや、特定の時間にメールを送信するなどの操作が可能です。
- アドオンの作成: 自分だけのカスタムアドオンを作成して、Google Workspace Marketplaceで公開することもできます。
使用例
- スプレッドシートに入力されたデータに基づいて定期的にレポートを生成し、それを自動的に関係者にメールで送信する。
- カレンダーイベントの作成、更新、削除を自動化する。
- Gmailから特定のキーワードを含むメールを検索し、それに応じたアクションを自動で行う。
利用開始方法
Google Apps Scriptを始めるには、Googleアカウントが必要です。Googleドライブにアクセスして「新規作成」から「その他」を選び、Google Apps Scriptを選択すると、新しいスクリプトプロジェクトを開始できます。そのエディタでスクリプトを記述し、実行することができます。
Google Apps Scriptは、簡単なタスクの自動化から複雑なビジネスプロセスの自動化まで、多岐にわたる用途に利用することができる非常に強力なツールです。
例1:大量の商品データをまとめて扱う
商品データの一括登録や修正プロセスは、ECサイトの効率的な運営にとって非常に重要です。以下では、Google Apps Scriptを使った一括登録と修正のプロセスを詳細に説明します。
商品データの一括登録
目的: 新しい商品情報を効率よくスプレッドシートに追加し、データベースに自動的にアップロードする。
手順:
- データ準備: 新商品のデータをCSVファイルや他の形式で用意します。
- スプレッドシートへのアップロード: CSVファイルをGoogleドライブにアップロードし、Google スプレッドシートにインポートします。
- データ整形と検証: スプレッドシートでデータの形式を確認し、必要に応じて修正します。例えば、単位が異なる場合や、必要な情報が欠けている場合は、これを補います。
- データベースへの自動転送: 正しい形式となったデータをECサイトの商品データベースに自動的に転送するスクリプトを実行します。
商品データの一括修正
目的: 既存の商品データに発生した誤りを訂正するか、商品情報を最新の状態に更新する。
手順:
- エラーデータの識別: 商品データを定期的にレビューし、エラーや古い情報を識別します。
- 修正作業: スプレッドシート上で直接、または別の修正用ファイルを使ってデータを修正します。例えば、価格の変更、説明の更新、カテゴリの修正などが含まれます。
- 修正データの適用: 修正が完了したら、そのデータを自動的に商品データベースにアップロードし、サイト上での変更を反映させます。
例2:大量の写真の一括加工・管理
商品の写真を一貫した品質と形式で管理し、顧客に最高のショッピング体験を提供する。
写真のサイズ変更
手順:
- 写真のアップロード: 商品の写真を撮影後、Google ドライブにアップロードします。
- サイズ変更: 画像のサイズはウェブ表示に適した形式に一括で調整する必要があります。これは、ページの読み込み速度を改善し、ユーザー体験を向上させます。
- スクリプト実行: GASを使用して、アップロードされたすべての画像に対して一括でサイズ変更を行うスクリプトを実行します。このスクリプトは、指定されたサイズや比率に基づいて自動的に画像をリサイズします。
写真の自動リネーム
手順:
- リネーム基準の設定: それぞれの写真には、対応する商品IDが連携され、管理が容易になるように名前を変更する必要があります。
- スクリプト実行: GASを使用して、アップロードされた画像ファイルの名前を商品IDに基づいて自動的に更新するスクリプトを実行します。このスクリプトは、商品IDと画像ファイルが正しくマッチするように、ファイル名を一括で更新します。
写真の整理とアーカイブ
手順:
- フォルダ構造の整理: 画像ファイルは商品カテゴリやキャンペーンごとに整理されるべきです。これにより、特定のプロモーションやカテゴリに素早くアクセスできるようになります。
- 自動アーカイブ: 古いキャンペーンや廃盤になった商品の画像は、アーカイブフォルダに移動して、必要に応じてアクセスできるように整理します。GASを用いて、これらのプロセスを自動化するスクリプトを設定することができます。
例3:大量の書類作成
支払い明細や発送明細の自動生成は、ECサイト運営における経理作業の自動化に非常に効果的です。Google Apps Script(GAS)を使用することで、手動でのデータコピー&ペーストや計算作業を削減し、誤りの可能性を低減させることができます。以下に、注文データから支払い明細書を自動生成し、PDF形式で保存および顧客へ自動送信するプロセスを説明します。
支払い明細の自動生成と送信プロセス
目的: 注文データに基づいて支払い明細書と発送明細書を自動生成し、これをPDF形式で保存後、顧客に直接メールで送信する。
注文データの取得と整理
手順:
- 注文データの取得: ECサイトのデータベースや注文管理システムから注文データを自動的に取得します。このデータには、顧客情報、注文詳細、価格、送料などが含まれています。
- データ整理: 取得したデータをGoogle スプレッドシートに輸入し、必要に応じてデータを整理します。例えば、複数の商品を注文した顧客のデータをまとめて一つの明細にするなどです。
明細書の自動生成
手順:
- テンプレートの用意: 支払い明細書および発送明細書のテンプレートをGoogleドキュメントで用意します。このテンプレートには、商品名、数量、単価、合計金額、顧客名、配送先アドレスなどが含まれます。
- 明細書の作成: スクリプトを使用して注文データから自動的にテンプレートへ情報を埋め込みます。すべての注文データが適切なフィールドに入力され、明細書が生成されます。
PDF形式での保存と送信
手順:
- PDF形式での保存: 生成された明細書をPDF形式でGoogleドライブに保存します。このステップは、ドキュメントをPDFに変換し、指定されたドライブのフォルダに自動的に保存するスクリプトによって実行されます。
- 自動メール送信: 保存されたPDFファイルを顧客のメールアドレスに添付して自動的に送信します。このメールには、購入ありがとうございますなどのカスタマイズ可能なメッセージも含めることができます。
例4:システム連携
各システム間の連携を自動化することは、ECサイトの運営において極めて重要です。在庫管理システムとECサイトの商品在庫データの同期や、売り上げデータを会計システムに転送する作業は、業務の効率化と正確性向上に大きく寄与します。ここでは、Google Apps Scriptを用いてこれらのプロセスを自動化する方法を詳しく説明します。
在庫管理システムからのデータ自動インポート
目的: 在庫管理システムから最新の在庫データを定期的にGoogle スプレッドシートに自動でインポートし、ECサイトと在庫情報をリアルタイムで同期させる。
手順:
- APIの設定: 在庫管理システムがAPIを提供している場合、これを利用してデータアクセスを行います。APIからデータを取得するための認証情報を設定します。
- データ取得スクリプト: Google Apps Scriptを使用して、在庫管理システムのAPIを定期的に呼び出し、在庫データを取得します。このスクリプトはトリガーを設定して自動的に実行されるようにします。
- スプレッドシートへのデータ転写: 取得した在庫データをGoogle スプレッドシートに転記し、データの整理や更新を行います。これにより、常に最新の在庫情報がECサイトに反映されます。
売り上げデータを会計システムに自動転送
目的: ECサイトで発生した売り上げデータを会計システムに自動で転送し、会計処理の自動化と正確性を向上させる。
手順:
- 売り上げデータの抽出: ECサイトのデータベースから売り上げデータを定期的に抽出します。このデータには、商品ごとの売り上げ、顧客情報、決済情報などが含まれています。
- データ形式の調整: 抽出したデータを会計システムが受け入れ可能な形式に調整します。これには、データのフォーマットを変更したり、必要であれば追加の計算ロジックを組み込むことが含まれます。
まとめ
この記事では、ECサイト運営における効率化と自動化の重要性について解説しました。
具体的には、Google Apps Scriptを用いて、商品データの一括加工・管理、商品写真の一括加工・整理、支払い明細や発送明細の自動生成、そして異なるシステム間でのデータ連携といった複数の業務プロセスを自動化する方法を詳細に説明しました。
これらの自動化技術を導入することで、手作業によるエラーを削減し、作業時間を大幅に短縮することが可能です。
こうして貴重な人材の時間を創出することで、顧客満足に直結する部分により多くの人力を割くことができるはずです。
弊社ではAI以外にもこういった小回りの効く自動化案件も扱っていますので、ご興味がある方は是非ご相談ください!
*この記事は生成AIによって半自動的に生成しています。
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