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BALENCERのDX支援

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Client:睦備建設株式会社

新たな事業の柱を作る、アプリ開発

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はじめに

本記事は、約3年に亘るDX支援の一部です。Wi-Fiを入れたい!から始まった物語は、こちらよりご覧ください。

 

今回は、今後の柱となる新規事業をどのように進めていくか。レッドオーシャンとも言える市場の中で、どう戦っていくのか。そんなストーリーとなっています。現在も道半ばですが、アプリを4/1にリリースしてから約2600戸が登録済となっており、日々チャットでのお問い合わせにお応えしています。

プロジェクトの背景は?

創業36年目のM様。既存事業であるマンションの企画開発〜販売で、約7,000戸もの住まいを提供されてきた企業です。京都は現在不動産バブル。この数年間で、マンションの価格は約2倍となりました。新たなマンションの企画開発はもちろん狙っていくものの、現実的には機会を窺いつつも、既存のお客様満足度を上げるために何かできないか、というお考え。

 

自社の強みは、マンションデベロッパーとしての企画開発・販売力。そして、何よりも7,000戸以上の販売実績があるということ。強みを活かしながら、自社ならではの付加価値をどう提供していくのか。ここが新規事業で磨きたいポイントでした。

新規事業をどのように告知するか、そしてどうやって依頼してもらうか

今回いただいたご相談は、これまで着手してこなかった「売買仲介」と「リフォーム」への新規参入。というのも、前述の通り顧客のベースは7,000戸以上のオーナー(区分所有者)さま。最初に販売した住宅だと、30年以上お住まいの方もたくさんいらっしゃる状況でした。これまでは、オーナーが住み替えやリフォームを検討していても、マンション全体の所有者及び管理会社という立場での関わり方。特に提携しているパートナー会社もなく、オーナーさんへお任せしていた状態。

 

新規事業をどのように告知するか・どうやって依頼してもらうか。この辺りの設計を一緒にさせていただくようなご依頼でした。

ご提案したこと

  1. コーポレートサイトのリニューアル
  2. オウンドメディアの運用
  3. 区分所有者専用アプリの開発

まず、これまでの既存事業においては、商品(新築物件)力が販売力・売上に比例すると言えます。一方、これから参入する事業に関しては、ユーザーの選択肢が多く、選ばれる理由やご依頼をいただくために、企業としてのスタンスやどんな会社なのかをこれまで以上に発信する必要を感じました。仮に競合と価格や品質が同等の商品だった際に、何が決め手になって選んでもらえるのか。「売りたい」「住み替えたい」「リフォームしたい」など、顧客のニーズが顕在化する前に接点を強化しておくには?

 

そこで、これまでのマンションデベロッパーとして積み重ねてきた安心感や重厚感が伝わるコーポレートサイトから、親しみやすさや温かみを感じるサイトへリニューアル。また、潜在ニーズに応えるため、暮らしと住まいのメディアをカットオーバー。住宅ローンや税金、マイホーム選びのポイントなど、ユーザーが気になる情報を発信。加えて、オーナー(区分所有者)向けの専用アプリで、トラブルや困ったことにいつでも応えられる仕組みを構築することになりました。

実施したこと

  1. コーポレートサイトのリニューアル
  2. オウンドメディアの運用
  3. 区分所有者向けのアプリ開発

コーポレートサイトのリニューアル

実績やマンションの販売情報を訴求するサイトから、暮らしをゆたかにする企業としてリブランディング。スマホでも見やすく、家を売る・買うに応えるサイトへとリニューアルしました。要件定義からデザイン・撮影・ライティングなど全てをお任せいただきました。

旧サイト→リニューアル後

オウンドメディアの運用

潜在ニーズのある顧客層へリーチできそうなキーワードをリストアップ。その中から、戦略的にSEO対策したいキーワードを選定し、記事にする。ここでは可能な限り記事を量産できるよう、AIでベースを作成したのちリライト→チェック→掲載という流れ。オウンドメディアを育てるには、大変な労力がかかる上、ネタ切れやライティングに時間がかかる…。継続した運用ができるよう、可能な限り省力化する仕組みにしています。

オウンドメディア
コラム記事
<キーワード選定> ※一部抜粋
<記事作成> ※一部抜粋

区分所有者向けのアプリ開発

これまで営業時間中の電話が主だったコミュニケーションから、アプリで問い合わせやお見積もりの依頼をいただけるようになりました。リフォームのコストシミュレーションや、お困りごとのFAQ、これまでマンションの掲示板に掲示していた点検のお知らせなどをアプリで配信。ユーザーからの細かなニーズを把握しやすくなり、リフォームのお問い合わせも随時いただけています。

本プロジェクトを終えて

もうひとつ、ぜひご覧いただきたい写真がございます。実は、新規事業がスタートした時から構想を練り、お客様のニーズに応えるためにと走っていたプロジェクトがありました。それが、あるお部屋のフルリノベーションです。自社でお持ちの物件をモデルハウスにして、お客様に見ていただこう。デザイナーにも入ってもらい、4LDK→1LDKの物件へ。ただ内装を作り替えるだけであれば、他にも安いところがあるかもしれません。ただ、物件の細かな仕様まで全てを把握しているからこそ、資産価値が落ちないリノベーションができる。だから、売る人も買う人も、安心して任せられる。これこそが他社にはない価値提供だと思います。

これだけ色々な企業様とお仕事をさせていただくと、社屋に入った瞬間にそこの会社の状態がわかるようになってくるのですが、このお客様、何よりも社員のみなさまがとっても真面目で誠実な方ばかり。何をやるにも真剣に取り組んでくださるのです。

 

今回の案件で驚いたのが、お客さまとの向き合い方。リノベーションをする時には、工事中はホテルやマンスリーマンションを借りるなど、仮住まいが必要になります。その仮住まい先を無償で用意されるとのこと。荷物を仮置きするための場所も用意してくださるそうです。

 

売買仲介に至っては、仲介手数料を半額にされるとのこと。一度ご縁のあったお客さまへ、自社の提供できることを惜しみなくやる。「全ては、お客さまのために」という企業のスタンスに本当に感動するとともに、そのあり方に襟を正したプロジェクトでした。

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