株式会社バレンサー

ブランディングとは、一体。

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2021年3月12日(金)、あるプロジェクトがスタートした。
35周年を迎えた学習塾の、リブランディングプロジェクト。

代表のあべたかが10年以上お世話になっているお客様からの依頼。
あべたかからは、「めちゃくちゃ熱くて人柄が最高の社長」とだけ共有を受け、ご依頼くださった社長と「宴会部長」を名乗る取締役の方、そしてバレンサーメンバー3名全員でのキックオフ。

お会いしてすぐに、「この会社の役に立ちたい。」と思えるような出会いでした。ご依頼の内容は、ミッション・ビジョン・バリュー(以下MVV)の策定。100年企業を視野に入れ、これからの65年を支えてくれる仲間や、生徒、保護者に、どんな価値を提供し続けることを約束するのか。この会社の共通言語、核となる「らしさ」は何なのか。法人格の「人となり」や、「価値基準」を言語化していく旅に出たのです。

「誰かが勝手に考えて決めたミッションにはしたくない。一緒に働く社員が、共感できるものにしたい。」

そう語る社長と一緒に、社員を巻き込んで一緒に創り上げていく、バレンサーにとっても新たな取り組み。日々、生徒や保護者、講師と向き合っているみなさまが何を感じ、どんなことを大切にして働いているのかを知ることが、私たちにできる最初のステップです。

今回のプロジェクトメンバーには教室長と呼ばれる方々10名がアサインされていました。この会社のこれからを担っていく教室長たち。インタビューを重ねて、ヒアリングシートを書いてもらい、彼らの生の言葉をどう受け取って咀嚼するか議論を重ねる中、大阪のコロナ感染者数がついに1,000人を超えた。

それは、プロジェクトメンバーが一堂に会する初めてのオフサイトミーティングを1週間後に控えていたタイミング。会社の未来を作る重要度の高い場を、オンラインで行うことは避けたかった。どうしようか。延期にするか、それとも…

オンラインでフラットな議論ができるような空気を作り出せるだろうか。同じ速度、理解度で進行できるだろうか。一人でも、共感できずに気持ちが離れてしまったら、「誰かが作ったミッション」になってしまうんじゃないか。やっぱり集まる方向にできないか…考えられるあらゆる方法を先方とも相談し、オンラインで実施することを、  決めた。

当初考えていた設計をゼロベースに戻し、集めた言葉のかけらたちに、どんな輪郭や顔つきがあるのか。本当に大切にしたいこと、この会社の存在意義が何なのか。そんなことを考えてもらう機会を、オンラインでどう設計できるか。よりいい場に。もっともっと。私たちバレンサーにできることを全てやらなければ。やるからには考え尽くしたい。急遽決めた前日の合宿で、3人の意思と場のイメージが固まり、当日に臨んだ。

約3時間のセッションを終えて、手応えを感じた。

普段、想いや考えを共有する場がないだけで、根本が似ている。人の可能性を信じて、自分たちが関わることでもっとその人の人生を豊かにしたい。どこまでも人好きで、関わり合うことを大切にしている。この人たちはそんな組織だ。彼らが心にもつ一本槍を、関わる人に正しく伝わる言葉にしなければ。共感しやすい形に整えなければ。

じわりじわりと、自分の心に熱が帯びるのを感じていた。
そこからは、驚くほど真っ直ぐにMVV策定まで進んでいった。

2回目のセッションは、6時間。もう、オンラインでも心配はなかった。
社長、取締役、教室長それぞれが「教育」という事業に向き合い、この会社で、この組織でどんな世界を作り出すのかを考えていた。本部の方が、客観的な目線で議論にスパイスを与えてくれた。そこにいる全員が、自分たちがこの仕事を通じて、どんな価値をもたらすのかをフラットに議論していた。

そして、“てにをは”ひとつにこだわり、自分たちの覚悟を表したMVVが完成。

ブランディングとは、一体。
それは、日本語で言うところの、「志」なのかもしれない。
そんなことをふと思ったプロジェクトでした。

こんな指導者に出会える子どもたちは、きっと幸運。
私たちも。

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