事業再構築補助金など助成金や補助金事業が活発になりB to B(法人⇄法人)からB to C(法人⇄個人)へ事業拡大のご相談が増えています。商材をお持ちのお客様が、まず検討されるのがECサイト(オンラインショップ)。EC市場がこのコロナ禍においても急拡大しているからでしょう。
世界におけるオンライン小売売上高は前年比100兆円増(約466兆5,200億円)、これは米国1国分のオンライン小売売上市場が新たに誕生したことを意味しています。今後もEC市場は拡大していく試算も出ています。「2021年ペイパル海外通販レポート」参照
私たちも実際ECの企画制作から運用までをご相談されることが増え、お手伝いもさせて頂いていますが、声を大にしてお伝えしたいことがあります。
それは『ECサイトを作っても、集客しなければものは売れませんよ』
そんな分かりきったことをなぜ今更、声高に申し上げるかと言いますとECサイトを制作した後、集客にお困りのクライアントが非常に多いからです。(これは弊社クライアントに限らず、ご相談頂くことが多いです)
・集客はどうされていますか?
・現在の流入、売上、お客様単価、CVRはどれぐらいですか?
・商品の入れ替え、販売戦略は決まっていますか?
・顧客データの活用はどのようにされていますか?
などなど、ご質問していくと今までは楽天やyahooショッピングなどのポータルサイトを使っていたからか集客について具体的なイメージをお持ちでないことがほとんどです。また、とりあえずSNSを強化します等のお答えも。あえて厳しいことを申し上げると、「そんなんで売れたら苦労しまへんで」ということです。
実店舗を作るよりも手軽にお店を開けることがECサイトのメリットの一つですが、売上を上げるための「集客・運用」は実店舗以上に手が掛かることも多いです。むしろ、写真一つ、文章一つで売り上げが変わる、実店舗よりも繊細な世界なのです!!来て食べてもらいさえすれば、いい商品だからリピーターに繋がるというような偶然の新規顧客訪問は、ネットの世界ではあり得ないのです。
意気揚々と立ち上げたECサイト、なぜ、悩みの種になってしまうのでしょうか。ひとつは、「手段の目的化」が起こっているのではないかと考えています。
本来目的は「新規顧客を獲得し、売上を増やす」こと。そのためにECサイトを構築してきたはずが、いつの間にかECサイトを作ることが目的となってしまい、サイトが出来上がってカットオーバーすると満足してしまう。実店舗なら新しいお店ができると、周辺を通る人が見つけて入店してくれることもあり得ますよね。また、周辺エリアにチラシを撒いたり、媒体に出したり、集客の方法として考えつくことはあるはずです。
では、ECサイトにおける集客って、どうすべきなのでしょう?
ネットのいいところは、きちんとターゲティングできれば、新規顧客になり得る層にたくさん知ってもらえることです。広告にしろ、SNSにしろ、媒体にしろ、ただ出しただけでは広がりません。ターゲットにあった商品とコンセプト、人に話したくなるストーリーや、綺麗な写真、セールスライティング。
ここまではもちろんのこと、広がりやすくするための話題性を作る必要があります。
例えば、シェアやいいねをしてほしいなら、したくなる企画が必要です。
以前、こんなご相談がありました。「インスタからの売上を上げるために、広告運用をお願いしたい」内容をお伺いしたところ、製作の関係で発注が増えても問題ない商品は数種類。中でも売れ筋の小さめサイズの漆のお椀をお子さま用に販売されており、ブランドコンセプトの「ふだん使いの漆器」にもフィットすることから、今回の戦略商品に設定。ここで広告を出稿する、それだけでももちろん良かったのですが、長く使える漆器だからこそ、商品を大切にしてくれる方々に知ってもらいたい。
そんな想いから、アンバサダーKIDSを集める企画をご提案しました。ちょうどステイホーム期間中、Twitterでは毎日のごはん作りに悩むお母さんたちの声で溢れており、食事の時間を少しでも楽しく充実したものにしたいという気持ちに寄り添えるよう、インスタで10名のアンバサダーを募集し、商品をお届けしてお子さまが使用している写真をお送り頂くというもの。
応募方法は、アカウントのフォローと告知の投稿にいいねとコメントを書いてもらうだけ。
https://www.instagram.com/p/CEjtZlwjAK8/?utm_medium=copy_link
1週間様子を見て、応募が少なかったら広告を出しましょうとご提案していました。告知の投稿を出して1日後。応募件数はなんと147件。この時点で、広告いらんな。となり、当初予定していた1か月の応募期間も17日で終了。17日間で広告を使わず640件の応募、フォロワーも1,000人増加し、
商戦期に向けた広告のオーディエンス獲得もバッチリ〇〇
アンバサダーは10名だったので、選定もそれはそれは大変でしたが、無事に商品をお届けして、かわいい写真もたくさん送っていただけました。(お写真を広告に使用させていただく許可もいただいています)
その後、「兄弟と取り合いになるので追加で購入しました」「お友達にも贈りました!」「アンバサダーにはなれませんでしたが、購入しました」などのDMもいただき、オーナーがとても喜んでくださったことが何より嬉しいことでした。
商品自体の素晴らしさを、オーナーご自身のお子さまとの体験を交えて伝えられたこと。そこに共感してくださった方が、ブランドのファンになってくれていると思っています。わたしも家で使用していますが、マジでおすすめです。(特にふくわんとはなはち)
軽い素材なのでお椀を持っても所作が美しく見える最高の漆器です。これで食洗機も使えるなんて最高じゃないですか。ぜひお試しあれ。
とても長くなりましたが、ECサイトは作って終わりじゃない。運用してこそなのだということをコアメッセージとしてお伝えしました。
EC運用にお困りの方、ぜひご相談ください。貴社のビジネスのファンづくりのお力になれるかもしれません。