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バレンサーの哲学・約束
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はじめに|私たちが大切にしていること

株式会社バレンサーは、基本リモートかつ少数精鋭で、中小企業のブランディングやAI・DX支援、WEBデザイン、システム開発を中心としたコンサルティングサービスを提供しています。私たちは、創業以来「新しい時代にふさわしい成果とは何か」「その成果に向けて、どんな姿勢でアプローチするか」を問い続けてきました。

その結果として明確になったのは、クライアントとの信頼関係を最優先にし、組織としての安易な拡大を追求せず、常に多様性とアップデートを歓迎しながら、お互いが本当に納得できる形で価値を創出していくというスタイルです。

1. 売上至上主義ではなく、信頼関係を優先する理由

「目先の売上」よりも「長期の信頼関係」

弊社がまず第一に掲げているスタンスは、「売上が上がるならどのような案件も請けることはしていない」という点です。ビジネスである以上、利益を上げることはもちろん不可欠です。しかし、私たちにとっての成功とは、単に数字としての売上や利益を積み上げることではなく、クライアントとの信頼関係を築き、その成功を長期にわたってサポートすることに重きを置いています。

 

クライアントのなかには、プロジェクト着手時点で何を求めているか明確に分からないケースも多々あります。そこで私たちは、まずはお互いの目的や大切にしている価値観、そしてゴールの解像度を共有することに注力します。もし、このプロセスの中で「方向性が大きく異なる」「当社の強みを活かせる領域でない」と判断した場合は、たとえ利益が大きそうな案件であっても、お引き受けを見送ることもございます。なぜなら、一度だけの大きな利益よりも、長期にわたる信頼と発展を選びたいからです。

信頼の土台が創る持続的な価値

なぜ「信頼」なのか。これは、業務の進め方や納品物だけでなく、その後の成果を共に喜べる関係性に価値を見出しているからです。多くのビジネスシーンでは、単発のプロジェクト契約が結ばれ、クライアントと制作・開発会社が一時的に協働する形をとります。しかし、私たちの場合は、プロジェクト後のメンテナンスや追加提案、コンサルティングなど、長い視点でクライアントの成長に寄り添うことを前提としています。そのためには、本質的に「このチームと一緒なら安心だ」「一緒に未来を創りたい」と思ってもらえるだけの、強い結びつきが必要です。そこが不十分だと、短期的に見れば良いプロジェクトを完遂していても、次第にコミュニケーションが滞ったり、想定外の軋轢が起こるリスクが高まります。

「請負型」ではなく「伴走型」をめざす

弊社は、開発やデザイン、コンサルティングといった業務を「請負う」立場にあるように見えるかもしれませんが、根本的にはクライアントと同じチームとしてプロジェクトに参加したいと考えています。専門家としてのノウハウやスキルを提供しつつ、課題の本質をともに探り、理想的な解決策へと導くための意思決定を一緒に行う。これこそが、弊社の考える伴走型コンサルティングの真髄です。そして、この伴走型を実現するうえで、前提としての信頼関係こそが大切なのです。

2. 組織の規模拡大を行わない意味と、少数精鋭の意義

階層が増えると意思疎通が薄れる

世の中には、大きな組織を築き、名声や売上を拡大することに価値を見出す企業も多く存在します。しかし、弊社は規模を大きくするつもりはありません。なぜなら、大規模化にはメリットもある一方で、組織内の階層が増え、現場の想いや経営陣のビジョンが薄まっていく危険があると感じるからです。

 

少人数だからこそ、互いの考えを直接ぶつけ合い、その場で議論を深めることができる。意見をすぐに取り入れ、スピーディにアクションすることができる。そうした俊敏さと柔軟性が、新しい時代の価値を求めるプロジェクトには不可欠だと私たちは考えています。階層が増えれば増えるほど、共通理解を得るための工数が増えていき、意思決定も遅延しがちです。結果として、クライアントへの提供価値が下がってしまう懸念があるのです。

コミュニケーションの質を高める選択

少数精鋭であることの最大の利点は、コミュニケーションの質を保てることにあります。私たちは日々、オンライン会議ツールやチャットツールを駆使して、メンバー同士が頻繁に対話し合う環境を整えています。もちろんクライアントワークや社内の会議でも顔を合わせて対話する場面もたくさんあります。基本的な体制として、リモート体制を選んでいるのは、あえて煩雑な仕組みを作らず、“小さな組織ならでは”の強みを活かすためです。

 

そうすることで、たとえ離れた土地や海外に住むメンバー(実際に海外のメンバーもいます)であっても、アイデアを自由に提案し、建設的な批評を送り合える。組織が小さいからこそ、良いものをつくるための本質的な議論に集中できるのです。大きな会議室に集まって、長時間の会議を繰り返すのではなく、個々人が自発的に必要なコミュニケーションを取り合える環境。その姿勢は、規模拡大よりも密度を重視する弊社ならではの特徴と言えます。

3. 世界中の優秀な人材と協働する姿勢

グローバルという選択肢は当たり前に

組織としては拡大を望まないものの、世界中の優秀な人材と手を組むことには積極的です。ビジネスや技術が急速にボーダーレス化している今、特定の地域だけで優秀な人材を集められるとは限りませんし、逆に場所を問わない働き方が可能な時代だからこそ、世界中から最高の才能とアイデアを融合させる余地があります。

私たちは、「全世界の優秀な人材と掲げる方向性が合うならどんどん同じプロジェクトメンバーとしてジョインしてほしい」という姿勢を明確に示しています。これは、常時メンバーを大勢雇用するのではなく、プロジェクトごとに志を同じくするスペシャリストとチームを編成するイメージです。

新しい視点がもたらす変革

多様な背景を持つ人材が集うことで、新しい視点や考え方が入り、組織全体がアップデートされるメリットは計り知れません。IT技術やAI、DXといった領域は、日進月歩で進化しています。その波に取り残されないためには、常に外部の視点を取り込み、柔軟に学習する文化を保つことが不可欠です。

私たちは、社内に既存メンバーだけで完結するのではなく、プロジェクトごとに必要なスキルセットや知識を持つ人材を世界中から招き入れることで、常に新鮮なアイデアと先端テクノロジーを取り込みながら、クライアントに最適な提案を行うことを目指しています。それこそが、アップデートを続ける弊社の生命線だとも言えます。

4. 案件の取捨選択と、価値観の合わない企業との距離感

「頼まれたから、何でもやる」ではない

弊社には、「売上利益UPが見込めない案件は断る、社長が他人事で依存する会社は断る」という明確な方針があります。ここで言う「売上利益UPが見込めない案件」とは、単純に儲からないという意味合いだけではありません。むしろ重要なのは、「プロジェクトを通して、双方にとって有益な学びや価値が生まれるか」という観点です。

たとえば、顧客側がしっかりと本質的な課題解決を求めておらず、「とりあえずウェブサイトを作りたい」「流行りだからAIを使ってみたい」という曖昧な理由だけでプロジェクトを進めようとする場合。結果的に、弊社がいくら精度の高い開発やデザインを提供しても、クライアントの組織文化や意思決定プロセスが変わらない限り、成果や価値を実感していただくことは難しいでしょう。

社長が他人事で依存する会社をなぜ断るか

また、「社長が他人事で依存する会社」という表現は、弊社が最も重視している“伴走型の姿勢”と大きく相反します。トップが「外部のプロに任せれば何とかなる」と他人事のように思っている場合、やはり組織としての改革意識や主体性が足りないケースが多く、それでは建設的な協働にはなりにくいのです。

 

もちろん、相談の段階で「自社に知見やリソースがないから、そこはサポートしてほしい」という依頼は大歓迎です。しかし、最後の最後で意思決定を行うのはクライアント自身です。私たちは、自社の未来に責任を持つリーダーと、その組織のメンバーが主体的に動くプロジェクトにこそ全力でコミットしたいと考えています。だからこそ、社長や経営陣が「これをきっかけに自社を変えるんだ」という熱量を持っていない企業とのプロジェクトは、お断りする可能性が高いのです。

5. リモート×少数精鋭だからこそ実現できる柔軟な仕事の進め方

「どこで働くか」ではなく「何を生み出すか

私たちは、創業当初からリモート体制を維持しています。これはコスト削減のためだけではなく、場所や時間にとらわれず、優秀な人材が最大限にパフォーマンスを発揮するために設計された仕組みです。クライアントとのミーティングはオンラインが中心ですが、必要に応じて現地訪問や合宿形式のリトリートを行うこともあります。

実際、リモートであっても、プロジェクト進行上必要なコミュニケーションが滞らないよう、各種ツールやオンライン会議をフル活用しています。むしろ、移動時間やオフィスコストを削減できる分、そのエネルギーをより本質的なクリエイティブやコンサルティング活動に集中できるのが弊社の利点だと感じています。またメンバーの生活の質やプライベートでの家族との関わり方も含めて一番いいパフォーマンスを出し、メンバー同士助け合いながら仕事を通じて成長できるようにという考えがベースにあります。

時間と空間を超えるコラボレーション

少数精鋭であること、そして世界中の優秀な人材と繋がる姿勢は、リモートでこそ真価を発揮します。日本国内はもちろん、海外のデザイナーやエンジニア、コンサルタントとも、必要に応じて“時差”を乗り越えて連携をとることが可能です。これは、地理的・文化的なバリアを取り払い、最良の成果を導くために最適なメンバーを揃えるという発想に直結します。

 

結果として、クライアントに対していつも最新・最高のソリューションを提案し、実装できるのです。フルリモートと少数精鋭は、弊社が大切にしている「信頼関係」「専門性」「スピード感」を最大化するための最良の選択肢であると考えています。

6. 中小企業への深い理解と、伴走型コンサルティングの在り方

中小企業が抱えるDX・ブランディングのリアル

弊社は、主に中小企業を中心にブランディングやAI・DX支援、WEBデザイン、システム開発などを行っています。中小企業の多くは、限られたリソースや人員、そして過去から続く組織文化のなかで、“時代の変化にどう対応するか”に頭を悩ませていることがほとんどです。

  • 「何から手をつければいいか分からない」
  • 「ITやDXの知識がないから、コンサル業者や制作会社に任せたい」
  • 「ブランディングは気になるが、どう進めていいか分からない」


こういった声を非常によく耳にします。しかし、それらの課題を真に解決するには、単に“ツールを導入する”“デザインをリニューアルする”だけでは不十分です。企業のビジョンやミッションを改めて言語化し、組織内での意思疎通や変革意識を高めるアプローチが欠かせないのです。

伴走型コンサルの具体例

たとえば、弊社がDX支援を行う際は、単にシステムを導入して終わりではなく、そのシステムが企業のビジネスモデルや人材育成、顧客とのコミュニケーションの在り方にどのような影響を与えるのかをともに考えます。そのうえで、クライアントが自社の力で継続的に活用・改善できる仕組みづくりをサポートするのです。

ステップ1 現状分析と課題抽出

経営陣や現場担当者とのヒアリングを丁寧に行い、表層的な問題だけでなく、組織文化や意識レベルに潜む問題点にも目を向けます。

ステップ2 コンセプト設計と目標設定

経営者や主要メンバーと対話しながら、根幹となるビジョンを再確認。そこに向かうための具体的な数値目標やマイルストーンを設定します。

ステップ3 設計と実装

必要な技術(AI/機械学習、業務システム、デザインリニューアルなど)を選定し、最適なプロジェクトチームを編成して導入を進めます。

ステップ4 教育と評価

社内研修や勉強会を通じて、クライアント側のスタッフが新しい仕組みを活用できるよう支援します。導入後の評価やフィードバックを行い、改善サイクルを回す段階へ移行します。

この流れを伴走型で一緒に進めることで、クライアント自身が自社を自走できる状態へとステップアップしていけるのです。

7. 顧客・メンバー・パートナーが共に成長する共創の概念

Win-Winを越えた、Win-Win-Win

弊社のプロジェクトは、クライアントと弊社だけで完結するのではなく、そこにジョインする外部パートナーや専門家、それぞれが相互に成長できる場であってほしいと願っています。言い換えれば、Win-Win-Winの関係を築くことが理想です。

クライアント側

課題解決と組織改革により、新たな成長ステージへ。

弊社(バレンサー)

ノウハウや実績を高めると同時に、新しい視点を取り入れて進化。

外部パートナー

自分の専門性を発揮しつつ、別の分野の専門家たちと協業することで刺激を得る。

こうした共創の場をつくるためにも、お互いの価値観が合うかどうかをプロジェクト前にしっかりと確かめることは欠かせません。理念や方向性が近いからこそ、突き抜けた成果が出るのです。

チームの温度感が成果を左右する

私たちが思い描く世界観のひとつは、「地域や業界の垣根を越え、本当に必要とされる知恵やスキルを柔軟に提供できるプラットフォーム的存在になる」ということです。企業という形態に捉われず、プロジェクトごとに最適なメンバーが集まり、必要なときに必要な力を出し合うその姿は、既存の組織論や雇用形態とはまったく違う新しい働き方のモデルとなり得ます。私たちは、この形をさらに洗練させ、世界中どこにでも素早く価値を届けられるチームとして進化していきたいのです。

8. アップデートし続ける組織文化

「現状維持」を嫌うカルチャー

弊社は、「現状維持は後退の始まり」と捉えている組織です。AIやDXが急速に進化する現在、半年も経てば大きく状況が変わることが珍しくありません。そこで、日々のルーティンワークに甘んじてしまうと、あっという間に時代から取り残されてしまうでしょう。

一方、弊社のような小規模かつフラットな組織であれば、メンバーそれぞれが常に新しい技術やビジネストレンドをキャッチアップし、それをチームに持ち帰る文化を醸成することが比較的容易です。さらに、外部の優秀な人材と協働するプロジェクトにアサインされるたびに、異なる業界や国の視点を取り入れることができます。そうした環境が、変化を恐れずにアップデートし続けるカルチャーを支えているのです。

失敗を許容し、学びに変える

新しいアイデアを歓迎する組織には、失敗を許容する風土が不可欠です。私たちは、新しい技術や手法を試みた結果、うまくいかないことも珍しくないと考えています。それ自体は決してマイナスではなく、むしろうまくいかなかった理由や原因を分析し、次の成功に繋げるための学びだと捉えます。失敗を“恥ずかしいこと”として隠蔽するのではなく、組織全体で共有し、そこから学ぶからこそ、新しいチャレンジが生まれ続けるのです。

9. 弊社らしさとは何か、そしてこれからの未来へ

バレンサーが目指す対話と創造

ここまで述べてきたように、弊社バレンサーはただの制作会社でもただのコンサル会社でもありません。ブランディング、AI・DX、WEBデザイン、システム開発などの領域を横断しながら、それらを最終的にクライアントと社会の価値にどう結びつけるかを考える総合的なパートナーです。その核となる精神は、「まず対話ありき、そして共創を通じた創造」という言葉に集約されると考えています。

まず対話ありき

クライアントが抱える課題の背景、組織文化、事業の方向性を深く理解するためには、じっくりと時間をかけた対話が欠かせない。

共創を通じた創造

お互いが専門性を出し合い、相乗効果で新しいアイデアを形にしていく。そのプロセス自体が大きな価値を生む。

このメッセージが繋ぐ未来

弊社のポリシーや哲学は、ややもするとこだわりが強いと思われるかもしれません。しかし、このこだわりこそが弊社が最大限の価値を出し、クライアントの成長を本気で支援するために必要な要素だと確信しています。もし、この文章を読んでいただいた皆さまの中に、「自社にぴったりのパートナーかもしれない」と感じたり、「この考え方が面白い、自分も参画したい」と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひ気軽にお問い合わせいただきたいと思います。

私たちは、大企業を目指すわけではありませんが、強い信念と柔軟な姿勢を持つ少数精鋭の集まりとして、これからも「信頼関係」「伴走型」「アップデートし続ける組織文化」を軸に走り続けます。時代の変化はますます加速するでしょう。AIがさらに進化し、Web3やメタバース、量子コンピュータなど、新たな技術が当たり前になる時代もやってきます。そのたびに、ビジネスの在り方は大きく変化するかもしれません。

しかし、どんな時代でも「人と人との信頼関係から生まれる力」は普遍であり、最も重要な要素だと私たちは信じています。その力をいかに育み、活かしていくか。そこにテクノロジーと創造的な発想を掛け合わせることで、中小企業や地域社会の未来は大きく拓けるでしょう。

以上が、弊社が今大切にしているポリシーや哲学の概観となります。ここに書かれていることが、すべての答えではありません。むしろ、日々アップデートされ、私たち自身が学びながら変化を続けるのがバレンサーの特徴です。現在は「こう考えている」という状態を、あえてこのように長文で言語化し公開するのは、共感していただけるクライアントや仲間との新しい出会いを期待しているからにほかなりません。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。もし何か気になる点やご質問、または「こんな課題を一緒に解決してほしい」という具体的なお話があれば、いつでもご連絡ください。私たちはいつでも、真摯に耳を傾け、対話の場を設ける準備ができています。このメッセージが、新たなご縁と価値創造のきっかけとなることを願って。

株式会社バレンサー

代表・メンバー一同